ネットワークへのAIの影響に関して、通信部門とIT部門のエンジニアを対象にした調査

Ciena(NYSE:CIEN)が実施したグローバル調査により、通信サービス・プロバイダー(CSP)は人工知能(AI)に対して前向きな見方を強めていることが明らかになりました。調査対象となった通信部門とIT部門のエンジニアの半数以上が、AIを使用することによりネットワーク運用効率が40%以上高まると考えています。それに加えて、回答者の圧倒的多数を占める85%(日本は50%)[1]が、CSPにはネットワーク全体でAIトラフィックを収益化する能力があるという自信を示しており、ほぼ60%(日本は62%)が、AIによりネットワーク運用効率が40%以上向上すると考えています。[2].

この調査は、日本を含む世界17か国のCSPの通信部門およびIT部門のエンジニアとマネージャー1,500人以上を対象に、CienaがCensuswideと共同で実施しました。

CienaのインターナショナルCTO(最高技術責任者)のユルゲン・ハタイヤー(Jürgen Hatheier)は、次のように語っています。「AIのような最新技術を理解することは、変化し続ける現在のデジタル市場で競争力を維持するために必要不可欠なステップです。この調査により、AIを利用してネットワークを強化する能力についてだけでなく、AIのメリットを完全に活かすための戦略的な計画や、インフラストラクチャーと専門知識への投資の必要性についても、CSPが長期的な明るい見通しを持っていることがわかりました」

AIネットワークのメリット

この調査からの重要なポイントは、AIはネットワーク性能を強化するという意見です。これを実現するには、光ファイバー・ネットワークのインフラと運用全体に新しいソリューションが必要であると調査参加者は考えています。この調査によると、性能向上につながると考えられる戦略についての回答では、トラフィックとネットワークの新しい分析ソフトウェアを使用したネットワークのアップグレード(49%の回答者が選択)、スイッチとルーターのアップグレード(43%)、800G技術への投資(40%)が上位を占め、事業者がネットワーク機能を強化するために多面的なアプローチを採用していることが裏付けられました。実際、ほぼすべての[3]回答者[4](99%)が、より多くのAIトラフィックをサポートするためには、光ファイバー・ネットワークのアップグレードが必要であると考えています。

AI利用の収益機会

CSPの回答では、最も多くのAIトラフィックを生成するセクター、つまり最も収益機会が多いセクターであると世界的に考えられているのは金融サービス(46%)であり、メディアとエンターテインメント(43%)、製造(38%)がそれに続きます。

回答者はまた、AIから収益を得る方法はいくつもあると考えています。AIから収益を得る具体的な方法としては、自社ネットワークでサードパーティー統合を可能にするという回答が40%、セキュリティー・サービスとプライバシー・サービスの提供が37%、新サービスの提供が同じく37%、サブスクリプション・パッケージのカスタマイズが35%、接続サービス品質の差別化が34%となっています。

プライベート・クラウドとパブリック・クラウド

この調査では、ネットワーク全体でAIをサポートして活用する際に、クラウドが果たす重要な役割もクローズアップされました。AIサービスのクラウド展開については、CSPの43%はプライベート・クラウドが好ましいと考える一方、37%がパブリック・クラウド・プロバイダーのデータセンターを選ぶと回答しています。また、ハイブリッド・クラウド・モデルの導入を計画している回答者の割合は21%のみでした。

雇用創出

この調査によると、CSPの67%[5]が雇用創出にAIが貢献すると期待しており、AIサービスの開発と提供開始に必要な専門技術の重要分野は、サイバーセキュリティー(31%)、続いて機械学習(30%)、プログラミング/コーディング(30%)であると認識されています。

グローバルな相違点

この調査では、AIからの収益化に対するCSPの自信は国によって大きく異なるという興味深い結果も示されています。注目すべき点は、インドのCSPが最も高い自信を持っているのに対し(95%)、米国のCSPの回答は最も低くなっていることです(55%)。AIがCSPの雇用創出または雇用削減に及ぼす影響について、楽観的な見方をしているかどうかについても同様に違いがあります。雇用創出について最も楽観視しているメキシコ(90%)と、楽観的な見方が最も低い日本(40%)との間には50%もの差があります5。この調査では、AIトラフィックの増加をもたらすと各国が考えているセクターの多様さも明らかになり、金融サービス、エンターテインメント、製造、医療、教育が少なくとも1つの市場で最上位に挙げられています。


この調査は、IT業界と通信業界の18歳以上の1,517人の正規従業員(米国、ブラジル、メキシコ、英国、ドイツ、ノルウェー、スウェーデン、中東(アラブ首長国連邦、サウジアラビア、およびエジプト)、オーストラリア、日本、インド、フィリピン、インドネシア、韓国、シンガポールのエンジニア/技術者/アナリスト、マネージャー、副社長/ディレクター、経営幹部レベル)を対象にCensuswideが実施しました。データの収集期間は、2024年3月18日~3月28日です。Censuswideは、英国市場調査協会(Market Research Society:MRS)のメンバーを採用し、MRSの行動規範とESOMARの原則を遵守しています。Censuswideは、英国世論調査協議会(The British Polling Council)にも加盟しています。


1「非常に自信がある」と「どちらかというと自信がある」を合わせた回答

2「41~60%」「61~80%」「81~100%」を合わせた回答(58%)

3この割合は、「わからない」「特定の方法はない」の回答結果を逆計算した値です。

4 AIを利用した結果、データセンターとネットワーク・エッジ間で伝送されるAIトラフィックの割合が高くなると予想した回答者

5 「新しい役割が大幅に増加する」「新しい役割がある程度増加する」を合わせた回答

Cienaについて
Ciena(NYSE: CIEN)は、ネットワーキング用のシステム/サービス/ソフトウェアのグローバルリーダー企業です。業界で最も適応性の高いネットワークを構築し、お客様が増え続けるデジタル需要を予測して対応できるようにします。Cienaは30年以上にわたり、常にイノベーションを追求し、人間性を融合させてきました。お客様、パートナー、コミュニティとの協調的な関係に最も高い優先順位を置いており、柔軟性、オープン性、持続可能性を備え、現在と将来にわたってすべてのユーザーにより良いサービスを提供できるネットワークを構築しています。シエナの最新ニュースについては、LinkedInTwitterCiena  Insights blogwww.ciena.comをご覧ください。日本におけるシエナの事業の詳細については、https://www.cienacorp.jp/をご覧ください。

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